2010年3月に『ボクカノ~僕が男の娘を愛した経緯について』をリリースして以来『ボクカノ2~幼馴染に先輩に、迷えるオトコの三角関係』『ボクカノ3~男の娘を好きになる純愛トライアングル+1』と、1年にわたって男の娘作品を作り続け、集大成としてエクストラストーリーを追加して『ボクカノ・恋話パーティー!ナイショな男の娘(ガールズ)トーク』で完結した『ボクカノ』シリーズが、遂に男の娘専門ブランドとして、メジャーデビューします。
それが『ボクカノProject』!
男の娘作品にこだわりを持つスタッフで送る、ハートフルでちょっとエッチな作品を、ファンの皆様にお届けいたします。
そして、ブランドデビュー作第一弾は、
「ボクスキ! 男の娘(ボク)を好きって言ってよ!」 です!
物語
その夜もマンションの一室はかしましい喧騒に包まれていた。
部屋の中にバカ笑いと菓子を噛み砕く音、コロコロと鈴を転がしたような可愛らしい声が響く。
その光景をため息混じりに眺めながらも、本来の住人は、なんとなく幸せな気分を味わっている。
子供の頃の出来事から人との係わり合いを避けて来た『大畑隆一』は、自分を支えてくれた親友『芹沢槙宙』と、多少変わり者ながら気が置けないオカルト研究会部長『野原奏音』のおかげで普通の生活を取り戻していた。
そんないつもの夜、コンビニへ買い物へ出かけた隆一は公園で不思議な光景を目にする。
それは白いワンピースの裾をヒラヒラさせて、まるで踊るように飛び跳ねる女の子だった。
まるで、女の子には体重ってものがないみたいだった。砂埃ひとつ起こらない‥‥‥身体が浮いてるみたいだ。
女の子「‥‥‥んふふっ、またにゃはっ」
まるでフッと消えるように、女の子は俺の視界から消えて無くなった。ホントに、まるで消えるみたいに‥‥‥
隆一「これって、やっぱり‥‥‥れ、霊現象?」
この日から、隆一の周りで不思議な、しかし懐かしい夏が始まる。
キャラクター
隆一の親友で、あだ名はマキ。危なげな雰囲気を漂わせていた隆一を放っておけないで、なにかと世話を焼いているうちに、親友になる。今では毎朝夕一緒に通学する仲。男が好きというわけではないが、隆一には特別な感情を抱いている‥‥‥がしかし、もちろんそんなことは言い出せず、悶々とした日々を送っていた。だが、突然現れたサチと隆一の様子に危機感を覚えて‥‥‥。
オカルト研究会、通称オカ研の部長『野原奏音』とは小学生の時のクラスメイト。その奏音から半ば強引にオカ研へ勧誘され、隆一のことも道連れに引っ張りこんだ。
あることがキッカケで、隆一の為に男の娘として接することを決める。
隆一が真夜中の公園で出会い、ある日からオカルト研の部室にあらわれるようになった。
しかし学園の生徒名簿を調べても、幸の名前はなく、正体不明。なぜか隆一に気があるようで、毎日部室へやって来てはベタベタと隆一にくっつきたがる。
そして隆一もまんざらではない様子‥‥‥。
学園のオカルト研究会の部長。部活なので会長ではなく部長らしい。
女の子として学園生活を送っているものの、男の娘なのは周知の事実。
オカルティックな事象と魔術に造詣が深く、部の存在根拠になっている。
普段は書物に顔を突っ込むように没頭していて言葉少なくコミュニケーション下手だが、自分の趣味には貪欲。
突然あらわれた『緑川 サチ』をオカルトな存在だと追い回す。
最近転校してきた生徒だが、時々、隆一に絡んでくる。
面識のない隆一は、なにか違和感を覚えているようだが……。
本編主人公で男女共学の東浪見学園に通う。
小学校低学年の頃、幼馴染を目の前で川で溺れて亡くした経験があり、以来、人と関わりあいになるのを拒む、無気力な性格に。しかし槙宙と知り合ってから、その性格が変わりはじめる。
一時期の引篭もり気味な時期に親にも見離され、学園に入ってからはマンションの一室にひとり暮らし。それをいいことに、槙宙や奏音のたまり場になっている。